災悪のアヴァロン｜デブオからの逆転劇｜手が止まらない異世界ゲームファンタジー

表紙のキャラが魅力的で読み始めました。

ですが期待以上のストーリー。よくある設定ながら手が止まらなくなりました。

画力もさることながら、不思議と引き込まれる話で、もどかしさと爽快感がつまった作品です。

作品情報

もともとは「小説家になろう」で連載

いわゆる「なろう系」小説ですが、Web版「カクヨム」に移籍しています。

小説版も現在連載中。コミックの方は最近第7巻が刊行されています。

あらすじ

主人公は、周りも気にせず定時で帰宅するサラリーマン。帰宅してすぐにVRMMO通称「ダンエク」にのめり込みます。

ある日ゲームにログインするとアップデートのお知らせが。

見た目も能力も気にせずインストールしたとたんにゲーム世界に取り込まれてしまいます。

しかし自分の体をよく見ると、100キロは超えそうな醜い姿が。

挙句の果てには粛清され退学に追い込まれる悪役キャラ
通称”ブタオ”じゃねえか！

出典：災悪のアヴァロン１巻

だたのモブキャラで、能力さえ低いこのデブキャラクターでこの世界を生き残っていけるのか？

はたしてログアウトして、元の世界に帰れるのか？

世界観

正直設定はよくあるVRMMOの世界に転生してしまった・・・！というやつです。

学園もの、ゲーム系異世界もの、ゲームシステムを知り尽くしてチートで成長する

など結構ネタとしては似たものが多いよな～

という印象。

ではなぜこの作品がおもしろいのか？

画力もさることながら、モブキャラクターでどう生き残っていくのか、話の展開が魅力的です。

これは・・・！
このステータスは・・・！！
低すぎ・・・

出典：災悪のアヴァロン１巻

キャラクター

鳴海　颯太（ブタオ）

主人公は、「ダンエク」世界では圧倒的モブキャラの”ブタオ”に転生します。

能力が低いうえ、セクハラ、嫌がらせなど性格が最悪のキャラで学園を追放されるほど。

しかし中身はVRMMOで名をはせた有名プレイヤーです。

マイナスのスキル「大食漢」でどうやって強くなっていくのか？

ヒロインとの関係はどうなるのかが見ものです。

早瀬　カヲル

ブタオと幼馴染。

ブタオを嫌っているものの、契約のせいで邪見にできないという枷があります。

作品のみどころ

画力が圧倒的

コミカライズを描いている佐藤ゼロさんはこれが初連載作品とのことですが、

本当？と思うほど絵がうまくて見せ方も上手。

少しだけ見づらさと、セリフ回しに違和感がありますが、それを上回るものがあります。

舐めてんのか・・・？
こんなもんじゃねんぞ・・・
サイアクは・・・！！

出典：災悪のアヴァロン３巻

圧倒的レベル差の敵に立ち向かう主人公。

ブタオの姿に異変が起こります。

成長劇

低レベルでスキルもガラクタ・・・

ゲーム知識を生かしてレベル上げするものの、そこはやはり初期ステータスのハンデがあります。

しかし、なぜか自分だけ使える「未収得スキル」

レベルが低くて使えないものの、攻略の糸口となるか？

「え？噓でしょ」
「うお」
（バシュー）

出典：災悪のアヴァロン１巻

問題はゲームのストーリー展開の障害となる可能性。

強くなっても現実世界に戻れないと本末転倒です。

モブキャラが成長すると主人公を喰ってしまう可能性もあるので何とももどかしいところです。

ブタオなのに実は

ヒロインのカヲルからは常に醜悪なものを見るかのような視線を浴びせられる主人公

（ギロ）

嫌われている

出典：災悪のアヴァロン１巻

超かわいそう。

クラスメイトからも嫌われ、捨て駒扱い。

でも実は戦闘中は普段とは打って変わって・・・

という、幼馴染には見せられず、人知れず強敵と対峙する正体を隠した変身ヒーロー的な魅力があります。

さっさと「俺つえーしてくれー」というもどかしさ。

読み進めるうちに手が止まらなくなります。

まとめ

設定はよくある話でゲーム世界、転生、マイナススキルなどですが、

序盤からヒロインに嫌われるというかわいそうな主人公です。

そこからの巻き返し、成長、徐々にヒロインの見る目が変わっていく様子など、

ストーリー展開と画力が素晴らしいです。

コミックに未収録の連載中の作品が佳境なので早く続きが読みたいです。