不死とかダークファンタジーとか大好物な私です。
望まぬってどういうこと?
とタイトルに惹かれて読み始めました。
これは圧倒的画力で描かれる王道ダークファンタジーと言っても過言ではありません。
絵もかなり描きこまれていて、コミカライズ担当さんの気合を感じます。
作品情報
望まぬ不死の冒険者
○ジャンル
ダークファンタジー
○作者
原作 :丘野 優
コミカライズ :中曽根 ハイジ
キャラクター原案:じゃいあん
○連載
コミックガルド連載中
○既刊
コミック版1~12巻
小説版 1~13巻
「小説家になろう」で連載
いわゆる「なろう系」小説です。
小説版も現在13巻まで発売中。コミックの方は第12巻まで刊行されています。
2024年1月からアニメ化されています。
あらすじ
いつか最上級のミスリル級冒険者になりたいとあこがれるレント。
銅級の下位冒険者に甘んじつつ、迷宮探索をしていたところ、いつもとは違う未踏破区域にたどり着きます。
そこで神にも等しい存在「龍」に突然襲われ、命を落とします。
俺こと銅級冒険者レント・ファイナは
スケルトンにクラスチェンジしていた出典:望まぬ不死の冒険者1巻
ふいに目覚めるといつもと違う。声が出ない。体に肉も何もない。
銅級冒険者から「スケルトン」に変わってしまったレント。
それでも「いつかミスリル級冒険者になる」という夢をあきらめられずに迷宮からの脱出を試みます。
世界観
ダークファンタジー系。迷宮を踏破し、モンスターの素材で生計をたてるなどの冒険ものです。
転生ものではないですし、スキルもステータスもありませんが、魔力、気力、聖気などの技が存在します。
スケルトン、グール、ヴァンパイアなどの魔物が存在し、耳の長い種族(エルフ)も登場するのでファンタジーものが好きな人には馴染みやすい物語となっています。
転移魔法陣を通ってきたのでしょう?
そちらのはあなたが乗らなければ通れませんから出典:望まぬ不死の冒険者3巻
自身が龍に喰われた迷宮に再度訪れた際に出会ったエルフの女性。
この女性は何者でしょう?龍並みの力を持っているようですが。
キャラクター
レント・ファイナ
いつかミスリル級冒険者になることを夢見る下位冒険者
龍に食われ、スケルトンになるが、魔物を倒すことで魔気を得て存在進化を目指す。
人間の時は能力が絶対的に足らず、下位に甘んじていたものの、魔物となったことで力を得て、
秘めていた力を徐々に開放する。
ロレーヌ・ヴィヴィエ
14歳で大博士号を取得し、銀級冒険者となった才女
10年経った今もレントに密かに思いを抱くものの、気づかれない。
魔物となったレントを受け入れ、研究対象としても興味を持つよき理解者。
作品の見どころ
スケルトンからグール、ヴァンパイアへ
作品の魅力の一つが、主人公レントの存在進化です。
もっとだ・・
もっと飲みたい・・喰らいたい・・
血肉を貪りたい出典:望まぬ不死の冒険者2巻
モンスターを倒し、魔気を一定以上吸収すると、より上位の存在へクラスチェンジできるようになります。
ただし代償として、そのモンスターの特徴、グールだと人の血を欲するようになってしまいます。
お世話になった人を襲うとか何事か・・・
通常の魔物の存在進化とは違い、進化のルートが特殊であるなど、
レント特有のものか又は龍に喰われたもの特有かわかりませんが、より上位の進化をし、力を得ていく様子は読んでいて引き込まれるものがあります。
ヴァンパイアの謎
やはり彼は血を選んで行きましたね。
しかしレントさんは大分「成り立ち」が違う様子ですね。出典:望まぬ不死の冒険者6巻
とある貴族を助けたことで得た「ヴァンパイアの血」
これが次の存在進化の鍵でした。
この世界にははるか昔からヴァンパイアが暗躍しているようですが、今のところ目的は不明です。
通常のヴァンパイアはやはり眷属から生まれるのでしょうが、成り立ちの異なるレントに興味を抱いた様子です。
レントの目的は
どうして魔物になりながらもミスリル級冒険者になろうとするのか。
もはや執念といっても過言ではありません。
その理由は生まれ育った村にありました。
通常、一般人では持ちえない「聖気」を使えるレント。
そのルーツを探るべく、村に戻ることになります。
二十年以上経っても娘の気持ちを引き継ぐレントの姿を見て
この秘密はお前たちに託そうと思ったんだ出典:望まぬ不死の冒険者12巻
そこで知る村の秘密、失われたはずの数々の魔法・・・
まとめ
全体的に絵柄がダークなイメージを崩さないように、スクリーントーンを多用して書き込みが細かいです。
これ書くのすっごい大変だと思う。
序盤で登場する謎の部屋とエルフ、レントを狙うヴァンパイアハンター、聖気を扱う謎のエルフ、など気になる要素が盛りだくさんです。
なにより、人間社会に貴族として溶け込むヴァンパイアたちが何を目的にしているのか、まだ明らかにされていないので、今後の展開が楽しみです。
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